ブックタイトルeco検定アワード2016 実施報告 エコユニット部門表彰 エコピープル部門表彰

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概要

eco検定アワード2016 実施報告 エコユニット部門表彰 エコピープル部門表彰

5川水質の判定を行う。 昨期までの実績を振り返ると、受け身な姿勢の子どもたちが学習会に少なからず参加していた。今期は、子どもたち自身が河川に生息する水生生物を積極的に「見つけたい!調べたい!」と思う“前のめり”な姿勢を喚起するため、水生生物の探索に入る前に、開発した環境学習アプリケーション「オンラインクイズ/水生生物の名前当てクイズ」と「カードゲーム/いきものバランスビンゴ!」を取り入れて行った。 群馬県高崎市内の小学校5 校、藤岡市内の小学校2校(神流川)を対象に、延べ150 人の児童に対してこのプログラムを実践した。 河川に生息する水生生物の探索を行い、当エコユニットで開発したオリジナル教材の「水生生物カード図鑑」を用いて種を同定した後、「フィールドノート」を用いて簡易な水質判定を行った。 カード図鑑は水生生物の汚濁耐性(きれいな水にすむ、ややきれいな水にすむ、汚い水にすむ、とても汚い水にすむ)に応じて青、緑、黄、赤に色分けされており、水質判定をしやすくするための工夫をしている。 大きさはポケットに入る名刺サイズで、表には生物名や同定の際にポイントとなる形態的特徴を写真とともに付している。 また、環境省と国土交通省が実施している全国水生生物調査における指標生物であることや、群馬県版レッドリストに掲載されている種であることを示す重要生物種のアイコンも表示している。 このカード図鑑は、カードゲームが大好きな子どもたちにとっては、分厚い図鑑より大好評である。【成 果】①オンラインクイズ/水生生物の名前当てクイズ 昨期までは、見つけた水生生物を単に“虫” と表現している児童が目立ったが、今期は“カゲロウがいた”、“トンボを捕まえた”、“葉っぱのケースに入っているからトビケラだ” という具合に、正確な呼び名で生物を表現している児童が大多数であった。   また、見つけた生物の体の特徴を観察し、別の生物と比較している様子も見られた。②カードゲーム/いきものバランスビンゴ! ビンゴゲームでなかなか出現しなかった生物を、自分が一番に『見つけたい!』という子どもらしい動機が芽生え、夢中で生物を探索する様子が印象的であった。 また、ゲームで例示された生物の分布の偏りを実体験のなかで実証し、“本当だぁ” と驚いている児童も目立った。このように、学習会の前に仮説を立てたことによって、自ら「調べたい!」と思う“前のめり” な姿勢を喚起することができた。 この活動は地元紙や市広報にも紹介されており、我々のエコユニットの活動も地域の方々に徐々に認知されてきているように感じる。◆環境学習インストラクター研修会の実施 安全に、安心して学べる場を子どもたちに提供し、自然のなかで学ぶことの楽しさを伝えるために、当エコユニットに所属する大学生に対し、実際に環境学習会を開催するフィールドを使ってインストラクター養成のための研修プログラムを実施している。 この研修会では、危険予測や予防の重要性を強く認識させることに注力している。【実践的な演習項目】①安全教育の実施方法②水生生物の調査方法および同定方法 ③フィールドノートの作成方法④生物学的水質判定方法 等カードゲーム/いきものバランスビンゴ!の実践水生生物調査の様子オリジナル教材:水生生物カード図鑑とフィールドノート安全教育の講習