ブックタイトルeco検定アワード2016 実施報告 エコユニット部門表彰 エコピープル部門表彰

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eco検定アワード2016 実施報告 エコユニット部門表彰 エコピープル部門表彰

17eco検定アワード2016優秀賞荻 哲也 氏学校法人中野学園 オイスカ高等学校 教員(静岡県浜松市)第12 回eco検定合格エコピープル部門活動ポイント・浜松市遠州浜海岸と海岸林の保全活動として、市木「松」と三大砂丘の「中田島砂丘」の被害現状に着目し、沿岸地域の保全活動団体と若い力(学生)が繋がる環境保全活動に努めている。・津波対策の防潮堤植林で抵抗性の松苗木を卒業生や地域住民と協力して育てながら、植林や松林のイベントを通じてコミュニティを広げていく活動を行っている。◆浜松市遠州浜海岸と海岸林の保全活動 市木「松」は、姫街道や山、沿岸部に植栽され「浜松市」にもっともなじみ深い植木である。湖岸や海岸では防風林、防潮林として砂塵、塩害から住民生活や田畑を守ってきた。 しかし、昨今のマツクイムシの影響から市内の松が激減しているため、今日までの「松」の歴史・性質を調査し、これからの「松」について何をすべきかを考え、松林の再生に向けて以下の団体と協力して保全活動をしている。・市民団体:海岸侵食災害を考える会、海岸侵食災害から住民を守る会、根っこの会、ネイチャークリーン・行政関係:静岡県西部農林事務所、静岡県浜松土木事務所、浜松市、西遠林業種苗共同組合・企業:ヤマハ発動機株式会社◆実 績 海岸保全活動として、「ウェルカメクリーン作戦参加(遠州浜海岸清掃、子海カメの放流)」、「中田島砂丘クリーン運動を市民団体と共催」、「中田島砂丘堆砂垣設置プロジェクト参加(砂丘浸食災害保全)」、「堆砂垣事前リーダー講習会(堆砂垣インストラクターの育成)」等を行った。 2015 年4 月より、3 年生「環境デザイン」の授業で自身や先輩の保全活動を振り返り、浜松市の市木(シンボルツリー)である「松」に注目して、防災や緑化でも重要である「海岸林の保全」を重点に課題研究していくこととした。 また、校外実習として、「荒れた松林の管理」を定期的に行い、「浜松市防潮堤試験植栽に協力参加」等を行った。 校内実習としては、「抵抗性の松(10 年)から種を採取」、「種を培地へ播種→順化」、「松畑の造成、整地作業」、「2 年生の抵抗性松の苗木60 株(浜北区試験場より)の移植実習」、「松畑の管理(水遣り、除草、乾燥対策等)」、「小中学生への環境講座」等を行った。◆今後の活動について 浜松市遠州灘海岸で大規模な防潮堤工事が建設されているため多くの海岸林が伐採されている。 緑の衣(海岸林)を再生するために、学校で抵抗性松の苗木を育て、防潮堤完成箇所へ植樹する。植樹後は、生育調査や下草刈り、枝打ちなどの管理を行い、海外林の保全を継続していく。 生徒たち自ら出来ることを考えてもらい、地域住民の関心も高まるように活動を継続し、やがては松林イベントを通して植林や松林コミュニティの輪を広げていきたい。「静岡新聞」H27.11.8「静岡新聞」H27.11.29